合理的な考えを持つこと
- 堀川
- 2017年1月29日
- 読了時間: 2分
カウンセリングの中で、この方にはこの方法が必要では?と、見立てを立てますが、
その方法の一つに認知行動療法があります。
私は、その認知行動療法の中でも、理論情動行動療法の考えを用いた方法で行います。
まず、いつもとらわれている思考、
「仕事はいつも、完ぺきにこなさなければならない」
という思考が原因だとしたときに
その考えで得することを出してもらいます。
例えば、
「そう思うことで、一生懸命努力することができる」「細かいところまでに気を配れる」「何事にも妥協せず諦めない」など。
その人にとっては、その考えによって、努力をしたり、緊張感を持って仕事をしたりすることでき、
自分を守るための大切な思考なのです。だからこそ、ずっと思い続けてきたのでしょう。
次に、「仕事はいつも、完ぺきにこなさなければならない」と思うことで損することを出してもらいます。
例えば、
「完ぺきにできなかった時に、落ち込む」「いつも完ぺきでいようとして、自分自身を追い込み疲れてしまう」「上手くできなかったり途中で挫折するようなことがあると憂鬱になる」「完全無欠にできなかったとき自信を無くす「不完全を許せなくなってしまう」「ミスをすることが許せなくなる」「神経を使いすぎて疲れる」などなど、まだまだあります。
得することよりも、損することがたくさん出てくるのです。
そこで、得することはある程度残して、損することを出来るだけ減らすような考え方はないか考えていきます。合理的な思考と言います。
例えば
〇物事を最後まで全部成し遂げられることにこしたことはないが、すべてできる人なんていないので、自分なりに精いっぱいやればいい
〇物事を完全無欠に成し遂げることなどできるわけがない。失敗することがあって当たり前である。失敗したら、それを糧にして次に頑張ればいい
〇物事を最後まで全部やり遂げられないこともたまにはあるし、悪いことではない
いつも物事は最後まで全部やり遂げるにこしたことはないが、失敗してこそ何かを学ぶことも大切だ
などなど。
こんな感じに、自分が、一番しっくりくる合理的な考えを考えてもらいます。
いかがですか?
そもそも考え方を変えろとか言われると、自分自身を否定するようで、なかなかできないけれど、
自分にとって、得する考えは残しておきながら、損する考えはできるだけ減らす考えって
ちょっとできそうではありませんか(≧▽≦)
